食品を買って裏を見ると必ず付いている食品表示。
あまりにも普段の生活で見慣れてしまって、改めて何が書いてあるかじっくりと見る人も少ないと思います。
しかし、コーヒー豆の販売をするためには必ず知っておかなければならないので、この機会にポイントをおさえておきましょう。
なお、レギュラーコーヒーの表示を解説しますが、他の食品とは違う部分もありますのでご了承ください。
【食品表示法ってなんだろう】
食品表示法は食品表示に関する基準の策定手続きや、基準に違反したものに対する是正措置その他の必要な事項が定められています。
食品表示は、食品を安全に取り扱い、使用するための必要な情報や、消費者が食品を選択する上で必要な情報を提供するという重要な役割を果たしています。
私は食品衛生責任者講習会で学びました。
食品衛生責任者認定講習会についてはこちらの記事をご覧ください。
【こんなふうに作りました】
配布されたテキストにも詳しく図や表示例がきさいされています。
これに沿って作ってみて保健所の方に見てもらおうと思いました。
アレルギー表示や熱量はいらないと判断し、ドリップバッグの裏に表示するという想定て一括表示欄に入るように文字の大きさ調整をしました。
文字の大きさは8ポイント以上と定められています。
食品衛生責任者ハンドブックを参考に作ってみたのがコチラです。
加工食品の表示様式のところに書いてある通りに作ったつもりだったのですが、これに不備がありました。
【現地調査時にされた注意】
見本に作ってみた食品表示を保健所の方に見せたところ、2点の間違いを指摘されました。
・原材料名に「生豆生産国名」の見出しが付いていない点。
原産国という欄は作っていたのですが、それは違うということです。
・「挽き方」の表示がない点。
粉製品については表示するように言われました(豆のままの場合はいりません)。
食品営業届出の現地調査のときに渡されたのがコチラにはわかりやすく書かれていました。
【コーヒー豆(粉)販売に必要な記載すべき表示8つ】
①品名→レギュラーコーヒー
②原材料名→原材料に占める割合の高いものから順に一般的な名称を表示。コーヒー豆の表示の次に括弧内に「生豆原産国名」の見出しをつけてコーヒー生豆の原産国名を表示。ブレンドされている場合については今回はないので省きます。
③内容量→グラム(g)、キログラム(kg)
④賞味期限→製造から賞味期限までの期間が3月以内のものにあっては年月日により表示。私は焙煎後は一ヶ月を目安に飲んでほしいのでこの表示にしています。
⑤保存方法→食品の特性に従って「直射日光を避けてください」「高温多湿を避けてください」等と表示。
⑥使用上の注意→例に準じ、具体的に表示。3つ書かれてあったので「開封後はできるだけ早く使用してください」を選びました。
⑦挽き方→粉製品について、基準に応じて表示。表の中でだいたは中挽きか中細挽きをうちは使います。注文時にお客さまから要望があればそれ以外にする場合もあります。ドリップバッグは中挽きです。豆のままのお客さまには表示の必要はありませんが、豆と表示しています。
⑧製造者→表示責任者の氏名又は名称及び住所を表示。都道府県から表示。個人事業者の場合は屋号のみの表示は認められません。
この8つ以外に添加物や原料原産地名、原産国の表示について書かれていますが、焙煎したコーヒー豆(粉)の販売にはいらないと思います。
【まとめ】
任意表示として
・特定のコーヒー生豆の産地、品種、銘柄のみを使用している旨を表示する場合は、当該コーヒー生豆意外を使用してはならない。
・◯◯ブレンドと表示する場合は当該コーヒー生豆を30%以上使用しているものに限る。
・遠赤外線焙煎などの焙煎方法は、焙煎時に使用された熱源のみによっね全て焙煎されたものに限り表示することができる。
・カフェインを90%以上除去したコーヒーにあっては、カフェインレスコーヒー、デカフェネイテッドコーヒー等と表示することができる。
とあります。
この4点はこれからコーヒー豆販売にあたって他店と差別化をはかるために必要なことかなと思います。
実際にうちの焙煎器は遠赤外線効果のある陶器を使用していますし、カフェインレスコーヒーも販売します。
ブレンドについては出足が遅れていて、まだこれという物ができていないのでもう少し先の話になりますが、30%というのは覚えておかないといけませんね。
あとは銘柄も、ただ単に「コロンビア」にするのではなく「コロンビアスプレモ」とした方がお客さまにとってもわかりやすいのでは?と思います。
食品表示は単に義務のある表示をするだけではなく自分たちのこだわりも表示できるということです。
それがお客さまには安心と特別感をお届けできるのてすからいうことなしですね。
今回は食品表示について解説しました。
コーヒーでもインスタントコーヒーや何かしら加工がされてある場合はこの解説とは別の規定が出てきますので、ご注意ください。
コメントがありましたらいただけると嬉しいです。
次はコーヒー製造におけるHACCPの考えを取り入れた衛生管理について解説したいと思いますのでお楽しみに。
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