アートクロスについて別記事があります。
ぜひご覧ください!
毛流れってなんだろう
アートクロスには毛足が長いものがあります。
特に毛足の長さを活かして使われるのがシールとビロードという素材です。
・特上ビロード→横糸の毛を立たせてカットした特殊な織物。色に深みがほしい花向け
・シール→あざらしの毛皮に似た織物。光沢がありしっかりと染色の陰影が生まれます。重厚さを出したい花弁や大きい葉向け。
毛足が長いものは、光の当たり具合によっての色の見え方や質感が非常に印象を変えます。
見え方だけではなく、染色をする時にどうやってぼかしをいれるのか、筆がすべらせやすいか、色ののらない場所はないかなどを考える必要があります。
コテあてをする時にはもっと毛流れを考える必要がありますよ。
コテの種類などにもよりますが。コテの種類に関して別記事がありますので、ぜひご覧ください。
毛足の長い生地について想像しにくい方が簡単に考えやすいのが、ホコリ取りに使うエチケットブラシです。
一定方向に動かせばホコリが取れますが、それは毛流れに逆らっているから引っかかって取れますよね。
コテあてで同じことをすると当然引っかかってしまいます。
そうなるとキレイに筋やカーブが当たりません。
実際にはどうやって決めているの
ではどのように考えるとよいのでしょうか?
こちらはブドウの葉っぱになります。
シールという素材ですが、強めに光を当ててみましたが毛流れがおわかりいただけるでしょうか?
葉の根元から先に向かってツルンとなるようになっています。
こちらは黒百合の花弁になります。
ブドウより毛足が短いシール素材ですが、こちらは茎の方から先に向かってツルンとなるようになっています。
まず考えるのは花弁か葉っぱかではなく、コテあての方向がどちらからどちらに向かうのか?ということです。
毛流れに逆らってコテを当てると、当然毛が立ち上がってまっすぐに筋がいれられなかったり、もたついているうちに焦げてしまったりします。
ですので、コテを当てる方向イコールツルンとなるように布目を向けて型紙を当てるようにしましょう。
あとはふくらむように当てるコテでその効果がわかりやすいのですが、斜め30度から45度が縦になるように型紙を当てましょう。
布は縦には伸びにくい性質があり、斜めは緩やかに伸びます。は
手芸で使うバイアステープで考えるとわかりやすいかもしれませんね。
生地を斜めにとることでコテあてご美しくできます。
染色に関しては、ベタ塗り一色の場合でも、毛流れを意識してハケを当てる事が大切です。
毛羽立ちすると、そこにどうしても染料が溜まって斑点のようなムラができたりします。
グラデーションやぼかしを入れるときも根元こら先に向かってハケを動かし、毛流れを整えるように指でトントンたたくと自然なぼかし具合になります。
こちらはマーガレットとブドウの茎になります。
ブドウの素材はビロード、マーガレットはシールです。
どの素材の茎布でも上から下に向かってらせん状に巻きます。
なので、巻きながら指にツルンとなる毛流れにします。
こうすると光の当たり具合がよくて、茎布が主張しすぎることなく落ち着いて見えます。
まとめ
もちろん、わざと毛流れを逆にして、個性ある仕上がりにすることもありだと思います。
なんせ、「アートフラワー」なので自由な表現で楽しめますし。
硬化剤を多めにかけると毛足の長い生地もある程度毛羽立ちを目立たせたりすることもできます。
髪の毛に使うケープみたいなものですね。
しかし、基本はしっかりと理解しておいたほうがよいと思い、本日の記事にしました。
この花は毛流れを逆にしたほうがいいよーというご意見がありましたら、ぜひコメントくださいね~。
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