加筆修正しています。
パーツはたくさんあれど
花弁、葉っぱ、ガク、雌しべに雄しべと1つのアートフラワーを作るにはたくさんのパーツが必要です。
花をピンセットで一つ一つ解体した経験はないでしょうか?
植物図鑑を参考にしてこれは花弁?ガク?と頭をかしげながらパーツを見ていくと気づくことがあります。
それは同じパーツでも微妙に形やカーブが違うということ。
アートフラワーの最大の魅力は一つ一つを自分で作り出したオリジナルフラワーが作れるということにあります。
しかし、実物の花と同じくパーツの一つ一つの違いまで気にして作ると相当の手間ひまがかかります。
カスミソウやすずらんのように数がたくさん欲しい!というときにも困ります。
花の全体像は以前にご紹介した色の参考にしている本
こちらで考えます。
実物の花を買ってきて、ピンセットで解体して細かい構造も見ます。
あとはアートフラワーの本ももちろん参考にしています。
しかし、本に載っているそのままを使って指示通りに組んでいくのは、講師をしている身としては考えてしまうところです。
なので、ありんこは一度は指示通り作ってみて自分なりのオリジナリティを考えます。
しかしパーツに関してはすべて考え直す!というのは大変です。
抜き弁とは
そんなときに役立つのがこちらの抜き弁ブックです。
こちらはアートフラワー材料でおなじみの会社「株式会社サンセイ」さん製作の本になります。
そもそも「抜き弁」とはなにか?
布花・アートフラワー用の専用布であるアートクロスを、花弁や葉の形で切り抜いたもの。手切りでは再現しづらい細かいカットや曲線もキレイに仕上がり、同じ形の花が作れるため、布花作りに必要不可欠な存在。「抜き弁」の他に「抜き型」「カット」などの呼び名もある。(抜き弁ブックより抜粋)
中身はこんな感じです。
切り込みの部分を白で書いてくれているのが実はとっても助かるんです。
使い方
こちらをまずクリアファイルにうつして型紙を作ります。
厚紙で型紙作りをする方もいらっしゃるようですが、使い続けると縁がヘタってきて微妙なカーブを維持できないのが難点です。
その点クリアファイルなら無くさない限り使い続けられますね。
特にアートクロスは白なので、クリアファイルを色付きにすれば見やすいです。
この時に白で書いてくれている切り込みの部分までうつしましょう。
うつしてあとは切っていくだけ。
切り込みの部分は染色したあとで切るようにします。
なぜなら染色液は布の端にたまりやすい性質があります。
つまり切り込みを始めから入れてしまうと、その部分は濃い目の線が入ってしまいます。
仕上がりのときに不自然な陰影になるので、「切るのは後で」と覚えておきましょうね。
抜き弁を買ったらいいのでは?との意見もあるでしょうが、自分で好きな素材を必要な数だけ用意というのは結構なポイントなのです。
素材によっては100枚も入っていなかったり、そもそも無いものもあります。
指定した素材で受注生産だと500枚からなので‥
ブーケを作る等の場合はそれこそ1000枚以上いるので注文も必要かと思います。
しかし45枚だけほしいという半端な数も自分で作れば対応できますね。
この本の中で気に入る大きさが無い時にはコピー機の拡大機能を使うとよいですよ。
こんなふうに型紙を作っています。
まとめ
NUKIBENBOOの便利さがおわかりいただけたでしょうか?
組み立て段階で組みやすい、組みにくいということがわかります。
切り込みを深くしたり、丸みを減らしたりなどの変更点はメモメモしておいて、次に作るときの参考にします。
とにかく試作を重ねることが大切ですね。
こんな型紙作ってみましたやこの本をこういうふうに使ってるよというコメントいただければ嬉しいです。
今後も便利なアイテム、参考にしている本をご紹介していきたいと思います。
お楽しみに!
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